IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

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歯周病で歯がぐらぐらしています。治療法は?

Q 歯周病と診断されました。全体的に骨がなくなってきているようです。ぐらぐらしている歯は早期に抜いた方が良いといわれたのですが、抜いた後どのような治療方法があるのでしょうか。(40代女性)

A.全体的に歯周病が進んでいる場合、1本抜けてしまうと、ほかの歯にその分負担をかけることになるので、急速に歯を失っていくことが多いのでとても注意しなくてはいけません。

 

国際歯科連盟(FDI)では2000年にMinimam Interventionという新しい概念を学会誌で推奨しました。

Minimam InterventionとはM I と呼ばれていて、なるべく歯を削らないで最小限で治療をしましょう。という意味です。 

確かに自分の歯で一生を送ることができれば最高の喜びで、誰もがそれを望んでいます。

近年、予防は歯科医院での取り組みも広がりつつあり、その効果は大きいものです。

しかし一方で、中高年の多くはう蝕や歯周疾患に罹患している人も多いという現実があります。そこで最小限に削ることに固執するあまり、すでに疾患に罹患している状態をただ静観して何もしないでいたならば、ますます状況を悪くしてしまう結果となるでしょう。

中高年で歯周病やむし歯により、かみ合わせの崩壊が予測される場合には積極的にかみ合わせの回復と、永続性のある歯の固定を行う必要があると判断しなければならないと思います。

このような機会に消極的な治療介入を行い、少数歯にストレスを集中させてしまうと、最終的には残っている歯を徐々に失ってしまうという状況に追い込まれてしまいます。

そのような結果を招かないためには歯の削り、全顎的に歯の固定を行うとともに、かみ合わせの安定を図り、長期に口腔内で機能する治療を行うべきだと思います。

 あなたの場合もまずは歯周病の治療を行い、保存ができる歯を決めて、動かないようにしっかり固定してあげる必要があります。(歯は横揺れに非常に弱いので、ぐらぐらしている歯はますます動揺してきます。)

当院の固定の方法は、ブリッジ、テレスコープシステムなどの方法があります。どの方法が適切かは事前に相談して決めます。

 


2010年07月13日

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