IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

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唾液が出ずにいつも口の中が粘着いています。(57歳・男性)

 名医が答える40歳からの医学相談特集


「家庭画報」という女性誌で特集され、当院顧問の稲葉繁先生が、歯科の部門の名医代表として、回答しました。


Q.唾液が出ずにいつも口の中が粘ついている。
 

唾液が減って、口内やのどがいつも渇いています。朝起きると口の中が粘ついているので、不快感があります。食事をするにも時間がかかり、味覚や食欲も低下しているようですが、これも何か歯の病気と関連があるのでしょうか。胃潰瘍の手術後で、現在治療薬を服用しています。

A.治療薬の副作用による可能性も。分泌促進には刺激剤や咀嚼刺激を。
 

唾液は口の中に入ってきた食べ物をひと塊にして胃に送り込み、栄養素を摂取する大切な役目を果たしています。

また唾液にはさまざまな成分が含まれており、体の健康維持に役立っているのは皆さんご存知のことです。
 

唾液が現象する原因はいろいろ考えられますが、唾液がでにくくなる病気というのがあります。この場合にはやはり一度検査されることをおすすめします。

次に考えられる事は、あなたの場合胃潰瘍を手術したとのことですので、その治療薬による副作用が働いている可能性です。胃潰瘍の治療薬には通常唾液を抑える薬が含まれているのですが、多分そのせいでしょうから、薬をやめれば治ります。
 

唾液の分泌促進には、刺激剤のSSTという薬をつかう方法と、歯と歯を噛みあわせる咀嚼刺激を与える方法、すっぱい食品を食べ、味覚刺激を与える方法があります。

特に噛む事は大変重要なことですから、よく食べ物を噛み、歯を刺激してください。そうすると歯を取り囲んでいる歯根膜にある圧受容器が脳を刺激して、唾液を分泌します。

夜寝ているときは健康な人でも唾液は少なくなります。朝、口の中が粘っているのは、口の粘膜の上皮がはがれ落ちるためですから、夜中に一度水を少量飲むとよいと思います。

また細菌の繁殖によることも考えられますので、一度唾液の検査をされることをおすすめします。検査では唾液の流量を調べ、ある特定な細菌の量の判定をします。
 

また唾液が少なくなると、歯と歯肉の境目の根の表面に虫歯が発生することが多いので、くれぐれも気をつけていただきたいと思います。

2010年07月11日

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