IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

Home > 患者様からの質問 > 歯と歯肉の間に段差が生じてきました。

歯と歯肉の間に段差が生じてきました。

Q.歯と歯肉の間に段差が生じてきました。 45歳・男性

歯磨き後に念入りに歯をみていると、歯と歯肉の間に少し段差がある印象を受けました。テレビCMではありませんが、りんごなど硬いものを食べると歯ぐきから血が出ることも度々あります。

特に痛みはないのですが、歯ぐきの色つやが悪いということは、やはり虫歯の一種なのでしょうか?

A.一度かかるとなかなか治りにくい歯周病。早めに治療を 稲葉繁先生(高齢者歯科)

このような症状が起きた場合にまず考えられるのが歯肉の病気でしょう。虫歯の場合には、歯肉の中に入っているところが虫歯になります。

また、歯の一部が欠けている時、その部分に歯肉が入り込み炎症を起こして腫れる場合がありますが、これを放置する人は少なく、多くの場合には気がつくはずです。歯肉の病気に代表的なものに歯周病があります。この病気の症状は、ご質問にありますように、他覚的には歯肉の腫れ、黒ずんだようね変色、歯の動揺、出血、口臭、歯肉と歯の境目からの膿がでるなどの様々な症状がみられます。また自覚的には歯が浮いた感じ、硬いものが食べられない、だ液の粘張感などがあります。

あなたの場合にはりんごを食べたときの歯肉からの出血や、歯が浮いている感じから歯周病であると診断して間違いないでしょう。

この病気は自分で気づいたときにはかなり進行していることが多いので、早めに歯科医院を訪れてレントゲン撮影を行い、診断してもらいましょう。

歯周病は一度かかると大変治りにくい病気です。歯と歯肉の境目に歯周ポケットと呼ぶ深い溝ができ、そこから、膿が排出されます。これは口の中である特定の最近が繁殖し、その産生物により歯を取りまく骨が溶け出します。

また、出血や滲出液が原因となり歯肉のまわりに硬い歯石が付着します。これを放置すると、ますます根の奥のほうまで達していきますので、表面上は歯石がついていることがわかりません。このようになった場合にはいくら歯を磨いていても歯肉の中の歯石を取ることはできませんので、歯科医院を訪れきれいに取り去ってもらうことがよいと思います。かなり進行している場合は簡単に歯石は除去できませんので、手術をすることになると思います。

2010年02月28日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shigelog.com/mt/mt-tb.cgi/67

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)





Entry Tag

Entries

Archives