IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

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装着後のトラブルとその対応その2~義歯に問題が生じた時~

A.テレスコープ義歯を装着後、連結部から破折してしまいました。レジンで修理しても同じところから毎回破折してしまいます。どうしたらいいでしょうか?

Q.テレスコープ外冠と床の連結部の破損について。

連結部の構造で、外冠と金属床を鑞付する場合は、その部から破折することがあるため、十分な強化を図ることが大切です。

外冠から脚を延長した場合は、床との連結をレジンで行うが、このとき脚の上に床のスケルトンを乗せるようにしなければいけません。

 

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その理由は、咬合力を粘膜面に直接伝達させるよりも、外冠の脚部を介して伝達させたほうが強度が増すこと、修理の必要性を生じた場合、粘膜面の脚部のレジンを削ることにより外冠との分離が簡単にできることによります。

 

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スケルトンを乗せることにより、咬合力は脚に伝達します。

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外冠の連結とともにリンガルバーを応用することにより、連結部への応力集中を防止し強度を高めます。

最近では、連結部専用のアタッチメントも数種類のものが市販されているので、この使用も良い結果を生みます。

 

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このくらいしっかりと鑞付だけに頼らずに強化しておくと、破折の可能性は格段に下がります。

やはり、レジンによる接着だけでは、難しいと言えるでしょう。




2010年09月21日

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