IPSG包括歯科医療研究会発信|顎関節症、テレスコープシステムの専門家が歯科医療の現場と実際を綴るブログ:ドイツ式入れ歯リーゲルテレスコープをはじめて日本に紹介した稲葉歯科医院がお届けする、使用感・審美性ともに優れた本当の入れ歯とは?そして歯の治療にまつわるあれこれなど。

Home > もう歯を失う年齢ですか? > 歯を失うのは「寝たきり」への第一歩

歯を失うのは「寝たきり」への第一歩

歯を失うこと、あるいは歯の状態が悪いということは脳にも影響を与え、寝たきりやぼけを招きます。

歯がなくなったら、入れ歯にすればいいとか、何本か残っているが面倒だから総入れ歯にしよう、などと考える人がいます。でもこれは大きなまちがい!一本でも多くの自分の歯を生かすことはとっても大事です。

歯の根には歯根膜とよばれるセンサーがついていて、無意識にものをかんでいるとき、何か固いものが混ざっているなどの異常があると、すばやく口の動きをとめることができます。歯が抜けてしまうと、こうしたセンサー機能も失われてしまうので、想像以上に不自由です。

このセンサーは残念ながらインプラント(人工の歯の根)にもありません。

【8020 20本の健康な歯を生涯保ちましょう】

8020運動という言葉を聞いたことありますか?

これは80歳で20本のはを保とうという、厚生省が始めた運動です。

20本という根拠は、500人のおとしよりを対象に、「歯が何本あればかめるか?」という調査をしたところ、使える歯が20本以上あればたいていの物は食べられるのに、それ以上だと食べられない物がでてきたことによります。

日本での平均寿命から考えると高い目標ではありますが、健康で快適な老後を送るためにも、ぜひ、クリアーしたい目標です!

歯には寿命があるのでしょうか?いいえ、大切にすれば一生もちます!!

年をとると入れ歯にするのが当然、と思っていませんか?

歯は本来、一生使っていくことができるはずの寿命を十分にもっています。

では、どうして歯を失ってしまうのでしょう。

歯のお手入れに問題があり、歯槽膿漏になって歯を失うという場合と、歯を失った時の処置も問題です。

一本でも歯を失ったままにしておくと、失った歯の方向に全体が移動していき、かみ合わせの悪さと歯に加わる微妙な力によって健康な歯も悪影響を与えます。

一本が悪くなったときに、自分の歯に合った最善の治療をしてもらうことで、歯の寿命をさらに延ばすことができます。

「歯は基本的に一生もちます。歯の喪失は老化現象なのではなく、お手入れや治療の問題です」

歯を失う平均年齢を、歯の種類別に調べた統計があります。

親知らずを除外して。最も早くうしなわれるのは、下あごのいちばん奥の大臼歯で、女性の平均が41歳、男性では44歳となっています。

次が隣の大臼歯です。

全体でみると、おおむね50歳から55歳にかけて少しずつ抜け始めます。

歯を失う原因の最大のものは歯周病です。年齢に応じて加速度的にはがなくなっていく傾向が強いです。

昔はむし歯が原因で抜歯をすることも多かったのですが、治療技術の進歩により少なくなりました。

歯周病は歯を支える歯周組織そのものが破壊されるため、重症のものは、抜くよりほかに方法がなくなってしまう場合もあります。

歯周病の怖いところは当初、自覚症状がないうちに進行していくことです。

若い世代でも危険性はありますが、40代くらいからは、定期的に歯科医院に訪れて、予防、治療の指導を受けることをおすすめします。

生涯自分の歯で食べられるかどうかどうか、この中高年の世代での歯周病対策にかかっているといってもいいでしょう。




2010年02月01日

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.shigelog.com/mt/mt-tb.cgi/20

コメント

コメントを投稿

(いままで、ここでコメントしたとがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。)





Categories

Entry Tag

Entries

Archives